看護師はストレスが多い仕事です。看護師として働いていく中で、適応障害やうつ病を発症して休職、退職する方を多くみてきました。
わたしも適応障害間近になり4年目のときに前職を辞めました。
今思えば、動悸や吐き気など明らかに症状は出ていましたが、職場環境に原因があると気付くまでにはしばらくかかりました。
- 退職までの手続きが大変そうで踏み切れない
- 自身の体調が原因でも、できるだけ円満に退職したい
- 退職後、再就職・転職ができるか心配
この記事では、適応障害でも円満退職するための5つのポイントをまとめたので紹介します。
- 気持ちにゆとりを持つため、早めに退職意思を伝える
- 退職理由はポジティブな内容にする
- 余裕をもった引継ぎをする
- 最終日まで精一杯働く
- 退職代行サービスを使うと安心
適応障害でも円満退職できる5つのポイント
気持ちにゆとりを持つため、早めに退職意思を伝える
退職日を決めることで『この日まで頑張れば終わり』と思うことができます。
たったそれだけのことですが、毎日仕事のことを考えると憂鬱だったり体調を崩したりする中で、そう思えるのは一種の救いでした。
退職理由はポジティブな内容にする
不平不満を言ったらダメというわけではありません。ただ、他の人に漏れた時に退職までの期間 気まずくなる可能性があります。
また、看護師は常に人手不足なので、引き止めに合う可能性が高いです。「それだったら仕方ない」と思わせるようにしましょう。
余裕をもった引継ぎをする
受け持ち患者のサマリー入力や委員会などの引継ぎを済ませておきましょう。
後任者への負担が少なく、退職を好意的に思ってくれる可能性が上がります。
最終日まで精一杯働く
体調を崩さない程度の無理のない範囲で大丈夫です。
退職代行サービスを使うと安心
有給消化の交渉も可能で、上司との面倒なやりとりもしなくてよいので安心して退職できます。
退職までにする5つの手順
①就業規則の確認
法律上は「14日前」でも退職可能です。
基本的には就業規則を確認し、決められた時期までに報告しましょう。
②上司へ退職意思の報告
看護師長へアポイントを取ります。このとき「相談したいことあるため、お時間をつくってもらいたいです(1対1)」と伝えれば大丈夫です。
ここで重要なのが退職理由です。退職理由は引き止めにくいものにしましょう。
- 退職理由はポジティブな内容にする
- 自身の体調不良
- 職場の不平不満は言わない(給料が低い、休みが少ないなど)
わたしは円満退職するために、体調不良のことは言わず
引っ越すためと報告したよ。
基本的に退職理由は「それだったら仕方ない」と思わせることで引き止めにも合いにくくなります。
引き止められた場合は、後日再度話し合います。
③退職日の相談・調整
退職希望日は「〇月〇日」と明確に伝えるようにしましょう。
「冬くらい」などのようにアバウトな場合、ダラダラと辞められないこともあります。
④退職願、退職届の提出
退職日が決まったら、看護師長に退職願を提出します。
※院長や理事長などが承諾するまでは撤回することができます。
また、退職2週間前までには看護師長へ退職届を提出しましょう。
※よほどのことがない限りは撤回できません。
⑤退職までに委員会や受け持ち患者の引継ぎを済ませておきましょう。
急遽辞める場合は難しいと思いますが、退職までに期間の余裕がある場合は、後任者への負担が少なく済むよう配慮できると良いです。
勤務最終日には看護部長に挨拶しましょう(時間調整しておく)。
適応障害になるのは心が弱い?
看護師は命をあずかる仕事のため責任は重く、看護師内さらには患者・家族や医師との板挟みにあったりと、人間関係によるストレスも溜まりやすいです。
そのため、異変を感じたときは我慢せずに一旦休むことが大切です。
体調不良は精神的、身体的に疲れているサインです。
それに気付けなかったり、我慢してしまうとどんどん悪化してしまい、社会復帰が難しくなるケースもあります。
適応障害になったら、診断書を書いてもらい休職することをオススメします。
退職は選択肢の一つではありますが、体調を崩しているときに正常な判断をするのは難しいと思います。まずは、有給休暇や病気休暇を利用して休み、その間に考えるという方法もあります。
適応障害になったときの対処法
- 他部署へ異動
- 休職する
- 退職する
他部署へ異動
急性期についていけないなどが理由であれば、辞めずに他部署への異動で解決できる場合もあります。しかし、苦手な人がいて異動する場合は、自身の異動後に その人も異動してくる可能性があり、解決は難しいでしょう。
休職する
休職中 無給だと不安ですよね。
そんなときは、傷病手当金を申請するとお金がもらえます。
わたしもつわりの時に、傷病手当をもらい
気持ち的にも経済的にも助けられました。
連続して4日以上仕事を休み、給与の支払いがないときに受給できます。
直近1年間の平均月収の約2/3を、最大1年6ヶ月受給できます。
退職する
労働者には「退職の自由」がある。そのため、退職を希望する労働者は自由に退職することができ、退職の意思表示から2週間が経過すると雇用関係が終了(=退職)する。
日本労働組合連動会:労働相談Q&A
わたしのように適応障害の診断は受けていないけど、明らかに体調不良を起こしているという場合もあると思います。その場合は、自分と向き合い辞めたい理由を再確認しましょう。
- 他部署への異動で改善できそうか
- 別の場所に変われば解決できるのか
- 本当に辞めて後悔しないか
しっかり自分と向き合うことで、退職後に後悔することもなくなるでしょう。
また、再就職・転職を考える時に、自分の中で何を一番重要視したいかが見えてくるので、「転職後に失敗した」という事態にも陥りにくくなります。
でも、1年目でスキルもないから
再就職できるか心配…
看護師は働き方も選べるし、心配しなくて大丈夫。
自分に合った環境に身を置くことが大切だよ。
退職の自由が認められているため、辞めたいのに辞めれないということは絶対にありません。トラブルになるようであれば、労働基準監督署などへ相談に行きましょう。
退職時期
退職の多い時期
- 年度末
4月から新しい職場で働くことを考え、3月末に退職者が出やすい - 夏と冬のボーナス時期
夏は6~7月、冬は12月のボーナスをもらった後で退職する - 12月末
新年から新しい職場で働きたい人が辞めることが多い
避けたほうが良い時期
- GW、年末年始
- 看護研究担当、プリセプターなどの役割をしている期間
人数調整が難しかったり、交代が必要となるためスムーズに辞めにくいです。
適応障害でも円満退職できる
看護師が適応障害でも円満退職できる5つのポイントを紹介しました。
- 気持ちにゆとりを持つため、早めに退職意思を伝える
- 退職理由はポジティブな内容にする
- 余裕をもった引継ぎをする
- 最終日まで精一杯働く
- 退職代行サービスを使うと安心
適応障害の原因はストレスです。心身が健康であれば何度でもやり直せます。
まずは、原因から離れて休むことが大切です。
わたし自身「退職ってなんだか大変そう」「今辞めるとスタッフに迷惑がかかる」と思い、なかなか踏み出せませんでしたが、やってみると案外簡単でした。
いまの環境が「自分には合ってないかも」と思ったら、そこで頑張らなくても大丈夫です。
まずは、ゆっくり心と身体を休めましょう。
退職などに関して悩みや質問があれば、お気軽にお問い合せページからご相談ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。