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【新人看護師の苦手を克服】電子カルテの情報収集で絶対に確認すべき10項目

限られた時間の中で、いかに効率よく受け持ち患者の情報を収集できるかがカギになってきます。

新人看護師 A

どれが必要な情報か
わからない…

新人看護師 B

短時間で効率よく
読めるようになりたい。

情報収集の際、何に注目したら良いかまで詳しくは教えてもらえませんでした。
看護師になったばかりの頃は必要な情報と不要な情報がわからず、時間がかかったわりに必要な情報を取れていないこともありました。

この記事では、病棟看護師を8年経験した私が、情報収集で絶対に確認すべき10項目を解説していきます。

慣れてくれば、一人あたりの情報収集は、2~3分程度で行えるようにつくっています。

目次

情報取集する順番を決める

はじめて受け持つ患者の情報収集

直近で入院した患者、はじめて受け持つ患者の場合は、一から情報収集を行う必要があります。

  • 年齢、性別
  • 診断名、入院目的
  • 入院までの経過、本人の理解・受け止め
  • ADL、入院前の住居(自宅、施設、病院など)
  • 既往歴

76歳、男性
診断名:胃がん 手術目的
入院までの経過:R4年4月30日より食欲不振と心窩部痛があり、当院外来で胃カメラを受けた。胃がんの診断があり手術目的で5月9日入院の運びとなった。
入院前:自宅、ADL自立

外科的手術の場合は、転移の有無や他部位に異常がないかの全身精査を行います。問題がなければ手術という流れになります。

検査が続くことで精神的・身体的な苦痛もある…
苦痛が最小限で過ごせるようなサポートが必要。

入院目的を把握しておくことで、入院後の流れを想像しやすくなります。

以前受け持った患者の情報取集

上記でわかった診断名やADLを元に、必要な情報を考えながら情報を収集します。

  • 患者メモ(特記事項)
  • バイタルサイン測定値
  • 飲水量、尿量、排泄回数
  • 必要時指示
  • 直近・本日・翌日・翌々日の検査
  • 点滴の指示確認
  • 内服薬の種類
  • 検査データ
  • SOAP記録、経時記録、面談記録
  • タスク

必要な情報と注目すべき点

①患者メモ

特記事項:糖尿病薬、抗凝固剤など内服の有無

検査や処置内容によっては、糖尿病薬や抗凝固剤を中止する場合もあります
内服薬の中止・再開予定には注意しておきましましょう。

その日該当することがないか確認

  • 夜間入院などで『身長・体重測定未』の場合、日中に身長・体重測定しカルテへ記載する。
  • 『入院診療計画書サイン未』の場合、本人・家族にサインをもらいスキャンする。
  • 『家族が荷物を持ってくる』場合、最近の様子を伝えたり、家族に必要書類のサインをもらう。

「本日〇〇さんのご家族が来院予定ですが、確認しておくことはありませんか?」と事前に他スタッフへ聞いておくのも良いでしょう。

退院後に向けて情報収集をしたい場合もあります。
家族来院時は一声かけてもらえるとすごく助かります。

②バイタルサイン測定値

37℃以上の発熱の有無

  • 発熱に伴う症状(頭痛や悪寒などの)出現はあるか確認する。
  • 発熱に対して処置はしたか。クーリングや解熱剤使用の有無を確認する。
  • 解熱剤を使用した場合の投薬時間、効果はどうか
  • 薬剤使用後も軽減がみられず、本人がつらそうな場合は他の薬剤を検討する。
  • 一時的に解熱したが再度発熱している場合は、追加使用できる時間を把握しておく

ロキソプロフェンやカロナールは最低でも4~6時間は間隔をあけましょう。

血圧は正常?

  • 低値→意識レベルや動作時の血圧低下に注意しましょう
    また、降圧剤内服の有無も確認する必要があります。元々高血圧の既往があり降圧剤を内服中の場合は、医師に降圧剤内服継続のままでよいか確認します。
  • 高値→動作後などの一時的なものか、連日の血圧変動をみて判断します。
    頭痛や嘔気などの昇圧症状の有無も観察する必要があります。

SPO2は90%以上ある?

SPO2 90%を下回る場合、酸素投与を開始することがほとんどです。
必要時指示に酸素投与の指示が入っているか確認しましょう。指示が入っていない場合は、リーダーまたは医師に指示を確認してください。

③飲水量・尿量、排泄回数

飲水量

飲水制限がある場合や利尿剤を使用している場合は、IN・OUTバランス、浮腫の有無・状況を観察しましょう。

尿量、排泄回数

  • 尿→頻尿、乏尿、血尿の有無、量・性状を観察します。
    利尿剤内服・投与中の場合、前日までと比べて大きく変動はないか注意しましょう。
  • 便→便秘、下痢の有無を観察します。特に、排便なし何日目か着目してください
    2日目以降であれば、腹部症状や便意の有無などをもとに便秘薬の相談をしましょう。
    腸蠕動音がしっかり聴取でき、腹部膨満感や腹苦がなければ経過観察可能です。
    すでに下剤を内服しており、腹部症状がなく急がない時は内服量の調整を相談しましょう。

量の調整は薬剤にもよるので、あらかじめ確認しておきましょう!

酸化マグネシウムの場合(緩下目的)

1日上限2000㎎まで内服可能なため、排便状況をみて量の調整をします。

例:酸化マグネシウム200mg 3T3×(1回1錠を3回に分けて内服)の場合は、200mg 6T3×(1回2錠を3回に分けて内服)に増やし、総量1200㎎へ増量することも可能です。

④必要時指示

新人看護師 B

〇〇の指示がない!
先生今処置中だから連絡取れない…

患者を受け持つなかで、必要時指示が入っておらず困ることもあります。
朝の時点で、必要な指示が入っているか事前に確認しておきましょう
指示が入っていない場合は、リーダーや医師へ報告し指示をもらいましょう。

事例
  • 食事摂取はしているが、排便がない。
    2~3日目 →酸化マグネシウムや眠前のセンノシド内服を検討します。
    4日目以降→必要時指示に従ってをレシカルボン坐薬、浣腸など相談します。
  • 絶食中の方でも6~7日排便がなければ、本人と相談し便処置を行いましょう。
新人看護師 A

食べてなくても便って出るの?

食べていなくても、
少量ずつ便はつくられています。

もちろん食事をしている方に比べると量は少ない場合がほとんどです。

絶食中でも排便がない場合は、嘔気・嘔吐を誘発されることもあるため排便コントロールに努める必要があります

⑤直近・本日・翌日・翌々日の検査

何の検査が予定されている?

  • 中止する内服の有無、中止薬の再開予定はどうなっているかを確認します。
  • 食事変更が必要な場合は、正しく変更されているかも併せて確認しましょう。

例えば、患者Aさんが 5/9に大腸検査を予定している場合…

5/7
検査2日前
・検査前日(5/8)の食事をエニマクリン食(大腸検査食)へ変更する。
・患者へ明日(検査前日)は、消化に易しい食事へ変更になること、
当日は検査後安静解除になるまで絶食であることを説明する。
5/8
検査前日
・検査前日(今朝)からエニマクリン食(大腸検査食)に食事変更されているか確認する。
・検査前日の21時以降は絶食。
5/9
大腸検査当日
・午前中から下剤内服してもらう。
・便処置終了後、点滴ルート確保する。
検査までの流れ

このように、検査当日から逆算して準備しておく必要があります。
検査2日前までに検査前日(5/8)の食事が変更されていないと、
当日に検査ができないという事態になってしまうこともあるので注意してください。

直近で行った検査は?検査結果とともに確認

すでに終わっている検査があれば、時間のある時に処置内容や検査結果を確認しておきましょう。

内視鏡検査の場合は、処置中の出血や止血処置の有無なども含め、画像や医師の所見などを確認しましょう。

ルート交換時は予定の検査に合わせた部位やG数で取ると、患者・看護師ともに負担が減り親切です。

⑥点滴指示の確認

必要な点滴指示が出ているか確認しましょう。

  • 当日検査予定であれば必要な点滴(止血剤入り等の)指示の有無を確認します。
  • 前日と比べて変更はないか、抗生剤または他薬剤が開始・終了になっていないか確認します。
  • 普通の点滴から高カロリーへ変更になっていないかも注意しておきましょう。

高カロリーの点滴は24時間持続投与、輸液ポンプを使用する場合もあります。

⑦内服薬の種類

利尿剤内服中であれば飲水量、尿量、尿回数、浮腫の状況などの観察も大切です。
糖尿病薬や抗凝固剤は検査に伴い内服中止となることもあります
また、薬によって休薬期間はそれぞれ違います。内服薬の中止・再開予定には注意しておきましましょう。

⑧検査データ

当日採血をしている場合や出血をしている患者の場合は、必ず異常値がないか確認しましょう。
また、当日の採血結果で 化学療法するorしない が決まることもあるので、その場合も必ずみましょう。

朝は時間がないので、
異常値がないかサラッと程度で大丈夫です。

  • 白血球、炎症反応が高値
    →抗生剤の内服または点滴指示が入っているか確認しましょう。
  • 血小板が低値
    →易出血状態のため、転倒や身体をぶつけたりしないよう注意しましょう。
  • ヘモグロビンが低値
    →転倒注意、鉄剤内服の有無、出血の有無など観察しましょう。

Hb8以下であれば輸血をする場合がほとんどです。

Hb低値の場合、輸血の有無を確認しておくと1日の予定を立てやすいです。

朝の時間のない中で検査データまで見るのは難しいかもしれません。
それでも、時間のある時には必ず見るようにしましょう。データと症状を併せて観察し、判断していく練習をすることで、アセスメント力が付きます

⑨SOAP記録・経時記録・面談記録

SOAP・経時記録では、①~⑧項目で挙げたことをもとに現在の症状と併せて確認していきます。

また、面談記録では病態や今後の治療方針などの内容や、本人・家族の受け止めはどうかを確認しましょう。

面談中は相槌を打っていても、面談後に確認すると

男性患者

頭が真っ白になって内容を覚えていない。

女性患者

先生が早口でよくわからなかった。


など、正しく理解できていないこともあります。


面談後や面談翌日に、わからなかったことはないか確認し、不明点があれば補足しましょう。

面談で告知された場合、ショックを受けていることもあるので、本人のペースをみながら聞くようにしましょう。この時注意してほしいのが、無理に聞き出そうとはしないということです。
不安な気持ちやつらい気持ちに寄り添うよう関わることが大切です

時間のある時に、同じチームの患者のカルテは疾患と症状だけでも見ておくと時間短縮につながります。

⑩タスク

看護師は、多重業務になることが多いためタスク管理は重要です!

1日の決まっている看護ケア・処置 (DX測定など)と、
その日のイベント(検査や入浴、ルート確保など)がそれぞれありますよね。

カルテ読み取りの段階から、時間配分を考え1日の流れをイメージするようにしましょう。

時間配分や優先順位を考えて動くためにどのようなタスク管理をしているのか、
実際にわたしが行っている方法を紹介します。

わたしが使っている方法

カルテからの情報収集、患者との関わりの中からわかるタスクを書き出すことで、
1日の流れを把握でき、時間配分や優先順位を考えて動けるようになります。


また、自分が転科や急変対応で不在になる際、他スタッフに依頼しておくことが明確になります。
多重業務で忘れてた!ってならないためにもタスク管理は大事です。

まとめ

この10項目に着目して情報収集することで、1日の流れをイメージできるようになります
情報収集を繰り返していく中で、自分なりの型が決まっていくはずです。
最終的には自分にあった方法を見つけられると良いでしょう。

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

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